2024年03月21日

高齢ドライバーの免許更新に関し、悩む家族の心構えとは?

<齢者と運転 安全な移動を支える社会に>    2022/06/06 読売新聞オンライン
 高齢者の運転による交通事故を防ぎ、安全に移動できる社会づくりを進める契機としたい。
 一定の交通違反歴がある75歳以上の人に対する免許更新時の「運転技能検査」が5月中旬から始まった。
 対象となるのは、運転免許更新時の誕生日の160日前から過去3年以内に信号無視や速度超過、逆走などの違反があった人だ。
 実際に車を運転してもらい、一時停止の正確性などを指導員が採点する。更新期限の6か月前から何度でも受けられるが、不合格だと免許は失効する。運転技能の衰えを見極め、事故抑止につなげる狙いは理解できる。
 現在、75歳以上の人は認知機能検査と高齢者講習を受け、問題がなければ免許を更新できる仕組みが導入されている。
 違反歴のある人にとっては更新のハードルが上がることになるが、自らの運転技術を確認する機会としてもらいたい。
 検査の公平性の確保が必要だ。指導員により採点が異なることがあってはならない。申し込み後の待ち日数の短縮も課題だろう。
 ペダルの踏み間違いによる急加速を抑制する装置や自動ブレーキを搭載した「安全運転サポート車(サポカー)」に限って運転できる免許制度も今回新設された。
 昨年、死亡事故を起こした75歳以上の人は346人で、ハンドルの操作ミスやブレーキとアクセルの踏み間違いが目立つという。
 サポカー限定免許の普及で、こうした事故を減らす効果が期待できる。運転に不安を感じる人が、免許を自主返納する前の選択肢にもなるのではないか。
 ただし、技能検査の合格や、サポカーの運転を過信することは禁物だ。本人が安全運転を徹底するだけでなく、家族や周囲の人の見守りが事故防止につながる。
 免許を返納した人は昨年50万人を超えた。運転技能検査で不合格になった人が今後、上乗せされることになる。
 地方では生活の足として車を必要とする人が多い。免許を手放した後の移動手段を確保しなければ行動範囲が狭まり、心身の急激な衰えを招きかねない。
 各地の自治体がバスやタクシーの利用券を提供しているが、台数が少なかったり、バス停が遠かったりして、十分に活用されていないと指摘されている。
 ボランティアによる送迎や住民の車への相乗りを進めている地域もある。それぞれの実情に応じた支え方を考えることが重要だ。
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👀 近年は道交法改正により、高齢者の運転免許の更新などについて、大きな変更が加えられます。
そこで、それらのニュースを聞いた方々は〜
「お上も頑張って高齢者運転対策を取っているね・・・」
「また、免許の自主返納も増加している! このままいけば、もう対策は十分かも・・・」
〜なんて思ってしまうものです。

 確かに高齢者運転について、何ら対策が取られていなかったころに較べれば、確かに社会問題化し、警察をはじめとする官公庁も批判されたこともあり、対策は進められてきています。
そして、それは本当に良い事なのでドンドン進めていただきたいものです。
 ただし、高齢者の親を持つご家族の皆さんは、このようなニュースを聞いて、手放しに、安心してはいけません。

👀 本年の改正による高齢者の 高齢ドライバーの免許更新「実車試験」の実態は、まだまだこのような状況です。
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<高い? 低い? 高齢ドライバーの免許更新「実車試験」の合格率>  2022年9月9日 カーライフ カー・アンド・ドライバー編集部(松澤)
・高齢ドライバーの実車試験制度の内容
 FNNプライムオンラインは7月28日、「高齢ドライバーの免許更新[実車試験]15%が不合格、5月から約5000人が受験」と題する記事を発表した。
 今年5月から、高齢ドライバーの免許更新にあたって、実車試験制度が取り入れられた。記事によると、「6月末までに全国で受験した4982人のうち4255人が合格し、合格率84.8%となっているが、15%あまりが不合格だった」と報じている。
 高齢ドライバーの実車試験制度とは、75歳以上のドライバーが対象で、免許更新通知が届いた時点から過去3年間(正確には免許証の有効期間が満了する誕生日の160日前の3年間)に特定の違反行為があった場合に運転技能検査を受けなければならない。対象となる違反は信号無視、通行区分違反、通行帯違反等、速度超過、横断等禁止違反(法定横断等禁止違反、指定横断等禁止違反)、踏切不停止等・遮断踏切立入り、交差点安全進行義務違反、安全運転義務違反、携帯電話使用等……全部で11種類ある。速度超過や携帯電話など、大事故につながりやすい違反が対象で、駐車違反は含まれていない。
 こうした違反歴がある75歳以上のドライバーは、「一時停止などの課題を設定したコースを走行」して、減点方式で評価される。100点満点で70点(二種免許は80点)以上で合格だ。検査対象は、指定速度で走行できるか(10km/h不足か超過で減点10点)、一時停止は大丈夫か(停止線を超えると10〜20点減点)、右左折はどうか(20〜40点減点)、信号機の見落とし(10〜40点減点)はないか、段差の乗り上げはどうか、である。段差の乗り上げはアクセルとブレーキペダルを確実に操作できるかを判断する検査で、7〜10cmの段差に乗り上げた後に正しく止まれるか(減点20点)を見る。段差に乗り上げられない、乗り上げて1m以内に停止できないと減点される。交差点を曲がって逆走状態になったり、信号無視をすれば、その時点で失格である。検査員が操作の補助を行った場合は30点の減点だ。試験は約10〜20分で終了する。
 実車試験は免許更新の6カ月前から受験でき、不合格になっても再受験が可能。免許更新期限までに合格すればいいが、期限までに合格しないと免許は失効する。試験にかかる費用は3550円だ。できるだけ一発合格したい金額である。
・警察庁が推定していた不合格率は何%?
 今年75歳以上で免許の更新時期を迎えるドライバーは約212万5000人。このうち実車試験の対象者は約15万3000人と試算(警察庁)されている。FNNプライムオンラインが伝える割合で不合格者がいた場合、約2万3000人が免許証を失う計算だ。
 ところで、警察庁は実車試験制度が始まる前に、実車試験の不合格率を23%と推定していた。受験者は、警察関係者が想定していた以上の運転技術を備えていた、といえそうだ。
 高齢者による重大な交通事故は、頻繁に報道されている。アクセルとブレーキを踏み間違えたというケースが多いようだ。こうした事故を回避し、実車試験制度の対象にならないようにするためには、最新の安全・運転支援技術を搭載したサポートカーをマイカーに選ぶ、という方法がある。前後方向誤発信防止装置や車線逸脱抑制機能、ACCなどうっかりミスを防ぐ技術は急速に発達し、普及している。ドライバー自身が確かな運転技術をキープし続けることが大切だが、先進技術のサポートを安心の上積みとして選択することは重要である。
 なお、実車試験に合格したドライバーは、認知機能検査(1050円、30分)を受け、これに合格すれば高齢者講習(6450円、2時間)を受けて免許更新となる。
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👀 あくまで理解力・判断力が衰えた高齢の家族がいて、運転をやめさせたいと思っているという前提で、上記の記事で、具体的な情報で考えてみましょう。
そもそも「高齢ドライバーの免許更新[実車試験]15%が不合格、5月から約5000人が受験!!」といった内容が出てきますから…
「実車試験を受けた人の15%が免許更新できないのね!!」などと思ってはイケマセン!
この実車試験は、半年以内なら何回でも受けられますから、一回落ちただけで素直にあきらめてくれる親御さんなら良いですが…
運転にこだわる親御さんなら2回、3回と受かるまで何回でも受け直す事でしょう!
そして、半年の期限を過ぎても合格できなかった人だけが免許の更新ができない結果になります。
ですから、最終的に運転免許を更新できない高齢者は15%より遥かに減るでしょう!

だいたい、この「高齢ドライバーの実車試験制度」自体、75歳以上のドライバーが対象で、免許更新通知が届いた時点から過去3年間(正確には免許証の有効期間が満了する誕生日の160日前の3年間)に大事故につながりやすい違反特定の違反行為があった場合に運転技能検査を受けなければならないという制度ですから…
それで一回の試験で15%しか不合格にならない事自体、「物凄くユルイ」と思っておいた方が良いです。
正直言ってこの試験に落ちる高齢者は、本当に運転させてはならないと百人が百人思うような方だと思っておいた方が良いでしょう。

 言い換えれば、「高齢ドライバーの実車試験制度」の対象になった高齢者ですら、一回の試験で85%は合格してしまうわけですから・・・
ざっくり言えば、殆どの高齢者ドライバーは免許更新できると思っておいた方が良いでしょう。
間違っても「うちのおじいさんは、大分運転下手になっているから、次の免許更新で落ちるだろう!」などと思わない事です。
対処を誤りますよ!

【結論】
高齢の親御さんがいるご家族の皆様!
先ずは、高齢者運転に対する対策は、それなりには取られてきていますが、運転能力の低下した高齢者が運転をしない様にできるという充分な実効性のある施策ではない事を認識しましょう。
その上で、早め早めに家族の問題として取り上げ、高齢者本人の自覚のあるうちに“早期の免許返上”に取り付けたり・・・
本人の自覚に欠ける場合は、ご家族が免許更新時に試験場や警察と緊密に連携し、免許更新を出来ない様に働きかけることが肝要でしょう。




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posted by 隊長 at 15:18| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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