2023年05月31日

クルマで街を徘徊する老人がウヨウヨいる →高齢者の運転問題の対策の対象になるのは重症な認知症患者の一部でしかないことは知っておきましょう!


<クルマで街を徘徊する老人がウヨウヨいる >   2019/06/13  PRESIDENT ONLINE 相沢 光一
高齢ドライバーによる重大事故が相次いでいる。首都圏でケアマネジャーをする男性は「要介護認定を受けているにもかかわらずクルマの運転を続ける人が多数います。一昼夜クルマで走り続け“徘徊”する人もいました。免許返納にも応じない人がほとんどなので、免許更新の厳格化を検討してほしい」と訴える――。
要介護認定された高齢者でも運転を続けている
4月19日、東京・池袋で87歳の男性が運転するクルマが暴走し、自転車に乗っていた母娘が死亡、8人が重軽傷を負うという悲惨な事故が起きました。その後も高齢ドライバーによる重大事故が連日のように報じられています。
この問題は介護業界でも重く受け止められています。首都圏の某市で10年以上ケアマネジャーを務めているTさんは、こう話します。
「私たちが担当する利用者さん、つまり要介護認定され介護サービスを受けている方のなかにも運転を続けている方が少なくありません」
要介護認定を受けるというのは、体の機能はもとより判断力や認知能力が弱っている状態であり、「クルマの運転なんか無理」と思う方も多いでしょう。ところが、当たり前のように運転をしている人が相当いるというのです。
一昼夜走り続け100キロ以上離れたところで保護された
「要介護認定を受けていても日常生活は普通に送れる方はいるので、運転は無理と決めつけることはできません。ただ、問題なのはそのなかに認知症の症状がある方が含まれていることです」
「私が担当した利用者さんにも、クルマで出かけたけれど何の目的でどこへ行くのかがわらなくなって、やむなく帰宅してきたという方や、家へ帰ることができず丸一昼夜走り続けて100キロ以上離れたところで警察に保護された方がいました。クルマで徘徊しているというわけです」
同乗したご家族からは「赤信号に気づかず止まらなかった」「交差点で曲がる時、横断する歩行者をよく見ておらず、危うく轢(ひ)きそうになった」といった話を聞いたことがよくあります。そういう方がクルマを運転していると思うと背筋が寒くなります。
・免許返納を理詰めで説得しても理解できず、かえって意固地に
そうした経験をした家族は当然、本人に免許を返納し運転を止めるよう説得します。交通機関が整っていない地方ではクルマがないと生活が成り立たないという事情がありますが、Tさんの担当地域は首都圏近郊で、その問題はありません。
家族は高齢者ドライバーの悲惨な事故を示し、「もし人身事故でも起こしたら今の生活は崩壊する」「運転を止めなかった家族にも非難が及ぶ」と語り、「バスやタクシーを利用すれば事足りるじゃない」などと説得するそうです。しかし……。
「そうした説得を素直に受け入れて免許を返納した方はいます。ただ、大半の方は聞き入れてくれません。そもそも自分が認知症であることを認めない方もいて、医師の診察を受けるようお勧めした途端、激昂するケースも多い。認知症になると冷静な思考や判断ができませんから、理詰めで説得しても理解できず、かえって意固地になってしまうのです」(Tさん)
・私は要介護の老親からこうやってクルマを奪った
Tさんは担当する利用者を強硬手段によって運転から遠ざけたケースを2例見てきたといいます。
1人目は内装業を営んでいた78歳の男性。日々、軽ワゴンで仕事をしてきた習慣から今も毎日のようにクルマで出かけていますが、奥さんによれば「この1年ほどで急に運転が危なっかしくなった」「助手席にいると、怖くてとても乗っていられない」と。
Tさんもご本人と話していると認知症の症状が出始めていることを感じたので「運転はされないほうがいいですね。ご本人の気持ちを害さないよう言葉を選びながら説得してください」とアドバイスしました。奥さんはそれに従って、「もうクルマは卒業しましょうよ」と何度も説得したといいます。
しかし聞き入れてくれなかったそうです。
再び奥さんはTさんに「今まで事故を起こしていないのは運に恵まれたとしかいえません。今日にも事故を起こすのではないかと気が気ではないんです。すぐにでも運転を止めさせたい」と泣きいてきました。そこで、Tさんは奥さんと一緒に作戦を練り、ある方法を実行しました。
「ご本人の不在時を見計らって、バッテリーを外したんです。幸いご本人はメカには詳しくなく、エンジンがかからないと修理業者を呼びました。私はそれも見越して、ボンネットを開けた時に目につくよう『どうしても運転を止めさせたいので、あえてこういう手段を取りました。廃車にするしかない致命的な故障です、とご本人に伝えてください』というメモを残したんです」(Tさん)
修理業者はそれで事情を察したようで、ご本人もそれを機に運転をやめたそうです。
・認知症の親の承諾なしでクルマを売り払って以来、絶縁状態
2人目は83歳の男性です。定年まで自動車のディーラー勤めをしていた方です。当然、クルマには詳しく、運転にも自信を持っていました。しかし、やはり認知症の兆候が出始め、駐車の時、他のクルマと接触するなど以前では考えられないミスをするようになったそうです。
同居する息子さんが心配になって「そろそろ運転はやめたほうがいいんじゃない? 必要な時はできるだけオレが運転するから」と提案したわけです。ところが、本人は運転に自信があるものだから、その言葉を聞いて激昂。
「バカにするんじゃない」
まるで聞く耳を持たなかったそうです。奥さんも息子さん同様、心配してキーを隠したりしたようですが、探し出しては運転する。息子さんによれば、クルマには小さなキズが増えているし、このまま放置していたら大事故を起こすんじゃないかと危機感を持ったため、父親の承諾なしでクルマを売ってしまったのです。
当たり前のことですが所有者ではない人がクルマを売る場合、委任状がなければなりません。委任状には所有者本人の署名捺印が必要。この方の場合、クルマを手放す気など毛頭ないわけですから、署名捺印など無理なわけです。
ただ、本人の承諾がなくても、クルマを売却できる方法もないわけではありません。
家庭裁判所の審判でクルマ売買もできるが、時間がかかる
認知症などにより物事を判断する能力が不十分な人を保護する成年後見人制度の利用です。成年後見人になれるのは親族や弁護士、司法書士など。加えて本人が認知症などで判断能力があるかどうかを証明するため、医師による鑑定が必要になります。そのうえで家庭裁判所によって成年後見人が認められ、その意向によって家裁の審判によって、クルマの売買が成立するのです。
このケースの場合、息子さんが成年後見人になろうとしても、本人は医師による認知症鑑定を受けるのは拒絶するでしょう。正式な手続きを踏んでクルマを売ることも難しいわけです。
それに、さまざまな手続きを踏んで息子さんが成年後見人になり家裁の審判を仰いで、などといった悠長なことを言っていられる状況ではなかった。今日明日にでも、父親が大事故を起こしかねないという危機感があったのですから、おそらく人には言えない力技を使ったのでしょう。
・高齢ドライバーの運転免許更新を厳格化すべき
愛車を勝手に売ってしまった息子さんに対し、父親は激怒しました。これを機に親子は絶縁状態になり、1年以上たった今も顔を合わせられない状態とのことです。父親はディーラーに勤めていたこともあって、新車を買おうともしましたが、これは家計を仕切っている奥さんがストップをかけ、購入には至っていないそうです。Tさんは言います。
「認知症になるのは不可抗力であって、ご本人の責任ではありませんし、クルマを取り上げるのは気の毒だとは思います。その一方で、危うい状態にあるドライバーに運転をやめてもらいたいと思っている良識あるご家族も多いにもかかわらず、その思いに反して運転を続ける高齢者がいて、悲惨な事故も起こっているのが現実なのです。ただ、2つの事例のように高齢者をだますというか、ごまかすような、正当ではない形でしか運転をやめさせることができない現状は、どう考えてもおかしいと思います」
つまり、高齢ドライバーによる事故を少なくするには思い切った制度改革が必要だと言うのです。
「運転免許というのは、安全に運転する能力を有しているという証明であるわけですよね。が、私が担当する利用者さんには加齢によって明らかにその能力が失われた方がいるわけです。その能力はもっと厳密にチェックされるべきだし、それには免許の更新を厳しくしたほうがいいと思うんです」
71歳以上の高齢者の運転免許有効期間は3年間。更新時、70歳以上は「高齢者講習」、75歳以上は「認知機能検査」を受ける必要があります。このふたつが高齢者の運転能力を見極める判断材料になっているわけです。Tさんは言います。
「認知症は短期間で進行するケースが少なくありませんから3年の有効期間は長いと思います。1年にすべきではないでしょうか。また、高齢者講習では運転実技もありますが、聞いた話によると1人当たり10分程度と短く、少々ミスをしても更新できてしまう。免許を取る時の検定に近い厳しさがあっていいと思います。このようにハードルを高くすることで、どうしても運転する必要がある人以外、更新は面倒になって、免許返納も増えるのではないでしょうか」
免許を返納する高齢者は年々増えているといわれますが、それでも75歳以上の返納率は4.71%(警察庁「免許運転統計」2017年度)でしかない。大多数の高齢者が「自分は大丈夫だ」と運転を続けている現実があります。
「その当事者を間近で見ている分、危機感が募るんです」とTさんはため息をつきました。
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👀 高齢者の免許・運転問題に関しては、悲惨な事故が起こるたびに、社会問題化し、いろいろと意見や対策が検討されますが・・・
いざ対策を実現となると〜
「認知症でも運転できる人はいる!!」
「高齢者だからといって一律に対応するのは・・・」
〜といった人権派の反対などを考慮して、結局「免許更新時の認知機能検査」の様に、本当に症状が重篤なごく一部の認知症高齢者だけが対象になるような対策しか、実際には実施されません。

 「免許返納」というのも、正直認知症の親の免許問題に直面した者としては、「免許返納」を持ちかけて素直に返納するような高齢者は、まだ「運転してもよいかも!」と思ってしまいます。
認知症の高齢者の場合、病識がない事が殆どであり、かつ感情を抑制する力が衰えてくるため〜
「運転止めた方が・・・」
「免許の返納を・・・」
等と言っても、気分を害し、従うことはまず有りません。
また、「免許更新時の認知機能検査」についても、あまり期待すると、ごくごく一部の本当に悪化した認知症患者しか対象になりませんので、大半の認知症患者は「更新できてしまう」と思って間違いないです。
(実際、当方の親も更新できてしまいました。) 
 いざ更新できてしまうと、認知症患者にとって「ほら!お上もまだ運転して良いと判断している!」と免罪符を与える結果となりますので、
高齢で認知症患者の親を持つ人は「免許更新」に当たっては、警察・免許試験場と綿密な連絡を取って、認知症だから更新させないよう適切な対応を取りましょう!





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2023年05月19日

「アマゾン代引き詐欺」に要注意!

<【実録】「アマゾン代引き詐欺」に巻き込まれると何が起こるか −− 現金を取り戻したある被害者の話>  Jun. 04, 2019  BUSINESS INSIDER JAPAN
アマゾンやECサイトでの買い物を装った、第三者による悪質な「代引き送りつけ商法」(いわゆる代引き詐欺)が、活発化しているようだ。試しにTwitterで「Amazon」「代引き」というキーワードで検索をかけてみると、被害を受けた、回避した、といった内容のツイートがほぼ毎日のペースで見つかる。
フリーのデザイナーとして働く、都内在住の山田真子(仮名)さんは、最近被害に遭った。山田さんは普段、インターネット通販を1カ月に1度くらいのペースで利用している。共働きで自宅を不在にしがちなこともあり、購入した商品の送付先を、徒歩5分の場所に住む山田さんの両親宅にしていた。
「4月上旬に実家の父から『アマゾンから商品が届いたけど、代引きだったから1万5000円を払っといたぞ』とメールが着たんです。私は注文した記憶がなくて、さらに父のメールの中で『ただ、書かれている(山田さんの)番号が違っている』とあって、もしかして最近話題の代引き送りつけ!? とピンときて。実家まで取りに行ったら、全く身に覚えのない商品が届いてました」
届いた商品は、スマートスピーカーだった。もちろん、山田さん自身のアマゾンのアカウントに、購入した形跡はない。
山田さんを取材中、伝票に入力された見覚えのない電話番号をかけてみると、滋賀県のリンパマッサージ店につながった。電話口の向こうの店主は、思わぬ問い合わせに驚いていた。
・実態が見えない代引き送りつけ商法
アマゾンを介した「代引き詐欺」は、決して新しい問題ではない。すでに数年前から発生していて、注意喚起や被害報告がインターネット上で確認できる。
国民生活センターに問い合わせると、同様の「代引き詐欺」による被害の問い合わせは最近増加傾向にあるという。
「通販サイトで注文していない商品を代引きで支払って受け取ってしまったがどう対処すれば良いか、という相談がここ最近、複数寄せられています。商品や金額はさまざま。住宅用の雑貨品、スマートフォン用品、衣料品など何でも。
ただ、何十万円といった高額品はないです。自分が注文したわけではないけど、家族の誰かが頼んだのかなと、受け取ってしまうようです」
厄介なのは「誰が、何のためにやっているのか」という実態がいまだに不透明なことだ。「代引き詐欺」が、悪意のある第三者の単なる嫌がらせなのか、または在庫をさばくなど悪質な商売目的なのかが、はっきりとしない。
被害金額自体がそこまで大きくないこともあり、なかなか大型事件化しておらず、実態解明に警察が動き出していないのかもしれない。
「『何度も何度も代引きが家にきて煩わしく、ストレスになる』という相談もありました。誰が一体何の目的でやっているかはっきりせず、通販会社もこういった情報は開示しないので、ストレス、不信感がつのるようです」(国民生活センターの担当者)
・アマゾンは対策を講じているというが…。
警視庁にも問い合わせたが、悪質商法に関する件数は公表しているが、その詳しい内訳については答えてはくれなかった。また、「代引き詐欺」に関する過去の取り締まりなどの有無、具体事例についても「今後の業務に支障を及ぼす恐れがあるため、回答を控えさせていただきます」(警視庁の担当者)とだけで、やはり実態は全く見えてこない。
当のアマゾンはどう見ているのか、アマゾンジャパンに被害件数、実態把握、対策などについて問い合わせると、次のような回答があった。
・Amazonは違法行為を容認しておりません。
お客様から不正について申告いただいた場合は、厳正に調査を行ったうえで、お客様や販売事業者様に対する不正行為には確固たる措置を講じています。
また、Amazonは、不正行為を行った者がその責任を負うよう、法的機関との連携を強化しています。
見覚えのない商品が届いたというお問い合わせをいただいた場合、まずはご家族やご友人の方のお送りいただいた商品ではないかお心当たりをご確認いただいています。
覚えがないのであればお受け取りを拒否していただくこともご検討いただくようご案内しています。
なお、購入履歴は、Amazonのサイト上でご確認いただけます。
個別のお客様からのお問い合わせ内容や、詳細については、セキュリティの観点からコメントは控えさせていただきます。
・「被害者」が現金を取り戻すのに一苦労
「代引き詐欺」は、返金手続きに時間がかかることも、厄介な問題だ。
山田さんがアマゾンのカスタマーセンターに問い合わせると、すぐに「代引き詐欺」の被害者としては認定してもらえた。
ただ、その後の返金完了にいたるまでの一連の流れは、被害者であるはずの山田さんにとって、ストレスや不信感を感じざるを得ないものだった。
山田さんは被害者として、現金で払ったからには、現金で返してもらいたい、という考えだった。一方、アマゾンからは「アマゾンギフト券ならすぐ対応可能。現金であれば、所定の手続き等で時間がかかる」と説明されたという。
山田さんに届いたアマゾンのカスタマーセンターからのメールは「長いし、分かりにくい」(山田さん)との印象を受け、違和感のある日本語表現からも疑心暗鬼にさせられたという(編集部でメールの文字数を数えると、長いURL部分を除いても約3000文字あった)。
「今回のことに、第三者の代引き商品送りつけことと判明いたします。ご迷惑をおかけしまして、本当に申し訳ございませんです。しがしながら、お手元にある商品はご返品いただけますので、ご安心ください。なお、ご返品手続きご案内させていただきます。」(山田さん宛に届いたメールの一部、原文まま)
また、カスタマーセンターの担当者に返金の際の銀行口座の振込先を伝える際、なぜかファックスの利用を促された。「さすがに、なんでファックスで? と苦笑いしました」(山田さん)。アマゾンは世界トップクラスのIT企業ではなかったのか……。
「現金での返金」で筋を通したかった山田さんは商品を送り返し、面倒ではあったが所定の返金手続きを済ませた。最終的に、銀行口座に入金されたのは、「代引き詐欺」発覚から約1カ月後のことだった。
こういった被害は他のECサイトでも増加しているのだろうか?
同業の楽天に問い合わせてみた。楽天によると、同様の「代引き詐欺」のような被害は「年間でごくわずか」(楽天の担当者)だという。被害件数こそ明言はしなかったが、関係者の話から類推すると相当少ないのは信憑性がありそうだ。
全体の被害件数は不明だが、一定の被害数がある事業者は、早急に効果的に、かつ迅速な返金手段などの対策をすべきだろう。被害者感情を考えれば、ギフト券などでは不十分なのは明らかだ。
一時的とはいえ金銭的な被害に加えて、返金などの事務手続き、そもそも何の非がないにも関わらず騒動に巻き込まれる精神的な苦痛 −−。
プラットフォーマーがどう説明するにせよ、結局は何の非もない被害者が振り回されていることだけは、間違いない。
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👀 もはや生活になくてはならない存在となりつつあるAmazon。
代引き詐欺が増えてきているとは・・・
特に認知機能が衰えて来ている高齢者であったら、なおさら被害に遇いやすく深刻な問題ですね。
生活に便利な新しいツールが登場することは、とても良いことではありますが、新しい事に対応することが難しくなってくる世代にとっては、メリットばかりではありませんね。
使いこなすことで精一杯。
「ダマされないこと」にまで、対応するのは中々難しいものです。
1人暮らしや老人だけの世帯などにとっては「ダマされない」ことがなかなか難しい時代になってきました。


👀 送りつけ商法の対処法
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<「代引き」を悪用した“送りつけ商法”に注意>  2019.01.22  so-net セキュリティ通信
 「アマゾンから注文していない商品が代引きで届いた」という投稿が、ネット上で相次いでいる。投函された不在票を不審に思う人もいれば、代金を支払い受け取ってしまったものの、家族は誰も心当たりがなく途方に暮れる人もいる。
 申し込んでいない商品が勝手に届き、代金を請求されることをネガティブ・オプション(送りつけ商法)という。古くからある手口だが、後から請求するのではなく配達時に代金などを回収する代金引換(代引き)を組み合わせたのが今回の手口だ。被害が出ているのはアマゾンの利用者で、届いた商品は購入履歴になく、第三者が勝手に購入して送りつけているものとみられる。第三者がどのような意図で行っているのかは不明だ。
注文していないことが明白なら「受け取り拒否」、不明なら「保留」を
 アマゾンを利用している人なら、商品が届くことはよくあることだ。同居人がいれば自分に心当たりのない荷物が届くこともあるだろうし、アマゾンを利用していなくても贈り物が送られてくることもある。たいていは受け取っても問題ないのだが、代引きの場合には注意しないと厄介なことになるかもしれない。
 配送業者は、受け取った商品の返品や返金には応じないので、受け取ってしまった後は、アマゾンと交渉することになる。誰も注文していないことが明白なら受け取りを拒否し、よく分からない場合はその旨を伝え、受け取りを「保留」してもらう。受け取りを拒否すると、荷物は送り主に返送されるが、保留の場合は「不在」と同様、配送業者が荷物をいったん持ち帰り一定期間保管するので、あとで再配達や拒否を伝えればよい。
・心当たりのない商品が届いたらカスタマーサービスに問い合わせを
 代金を払い受け取ってしまった場合や心当たりのない商品が送られてきた場合には、アマゾンは同社カスタマーサービスに問い合わせるよう求めている。今回被害が出ているのはアマゾンの利用者なので、問い合わせフォームから問い合わせると、スムーズに事が運ぶ。
・問い合わせの方法
 問い合わせは、下記の「カスタマーサービスに連絡」のリンク(要ログイン)または、スマーフォンの公式アプリや公式サイトの場合は、メニュー(≡)から「カスタマーサービス」の「カスタマーサービスに連絡」から。パソコン版の公式サイトの場合は、ページの下にある「ヘルプ」から「問題が解決しない場合には」の「カスタマーサービスに連絡」から問い合わせる。
 24時間365日いつでも、電話、チャット、メールで応対してもらえる。ユーザーではない場合は、下記の同社「特定商取引法に基づく表示」に、問い合わせ先のフリーダイヤルが掲載されている。
送りつけ商法の基本対策:「受け取らない」「代金を支払わない」
 心当たりのない商品が送られてきた場合は、「受け取らない」「代金を支払わない」が基本だ。今回は、アマゾンが支払い後も真摯に対応しているが、悪質な業者が直接送りつけてくるケースでは、代金を支払ってしまうと取り戻せなくなるトラブルも多いという。「とりあえず払っておこう」は禁物なので、くれぐれも注意していただきたい。同居人がいる方は、代引きで商品が届く際に事前に周知しておくこともお忘れなく。
・焦らず「処分できる日」を待つ
 なお、一方的に送られてきた商品は、購入を認めず開封しないまま14日間、業者に商品の引取りを請求した場合はその後7日間、業者が引き取りに来なければ、返還を請求できなくなる。受け取っただけでは購入を認めたことにはならないので、焦らず、慌てず、自由に処分できる日が来るまで放置しよう。
 もし不安なことや困ったことがあれば、最寄りの消費生活センター(電話番号「188」番)で、業者から脅されるようなことがあれば、警察相談電話(短縮ダイヤル「#9110」番)で相談に乗ってもらえる。
【関連URL:アマゾン】
・カスタマーサービスに連絡(会員専用:要ログイン)
https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/contact-us/
・特定商取引法に基づく表示
https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=202008070
TEXT:現代フォーラム




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2023年05月11日

3億円寄付無効と金沢医大を提訴 患者遺族「認知機能低下に便乗」

<認知症なのに「3億円を寄付させた」 遺族が金沢医大病院側を提訴> 川辺真改 2023年4月27日 朝日新聞デジタル
 東証プライム上場の大手機械メーカー「渋谷工業」(本社・金沢市)の前社長、渋谷弘利さん=2021年に90歳で死去=が入院していた金沢医科大学病院が、渋谷さんに認知症の症状があったにもかかわらず3億円を寄付させたのは公序良俗に反するとして、遺族3人が26日、同大学と当時の院長に約2億5千万円の損害賠償を求めて金沢地裁に提訴した。大学は「本学は正当な手続きを経て寄付金を受け入れている」とコメントしている。
 渋谷さんは社長在任中の21年1月にサウナで倒れ、同病院に入院。退院後の2021年5月、同大学に3億円を寄付した。その後、8月に再び入院し、10月に死去した。
 訴状などによると、渋谷さんには最初の入院後、大声で叫んだり、看護師の処置を拒んだりするなど認知症とみられる症状が表れていたという。さらに症状は悪化し、寄付のあった同年5月の時点で、渋谷さんの認知機能は「自分の財産を管理できない程度だった」(外部の専門医)と、遺族側は主張している。
 遺族側は、渋谷さんの認知機能が低下しているにもかかわらず、主治医だった同病院の伊藤透院長(当時)が、家族への確認もなく寄付を誘ったのは公序良俗に反していると指摘。渋谷さんの意思能力を欠くため、寄付は無効だと訴えている。
 渋谷さんの遺族と代理人弁護士は27日、金沢市内で会見を開いた。原告の一人、渋谷さんの長女・毛利貴和(きわ)さん(62)によると、渋谷さんにはすでに多額の借り入れがあったにもかかわらず、大学に3億円を寄付。遺族が約2億円の借金を返済しなければならないという。毛利さんは、大学側が家族に相談なく多額の寄付を募ったのは、「極めて異常だ」と語気を強めた。
 遺族の代理人弁護士は、渋谷さんの病状に乗じて病院が寄付を募ったとして、「準詐欺罪にも該当しうる」と述べ、民事訴訟の推移しだいでは刑事告発も検討するとした。
 遺族と大学は昨年3月から民事調停で協議を重ねてきた。遺族側によると、大学側は、渋谷さんから寄付の申し出があり、個人の意思に基づくと主張。寄付された21年5月の時点で渋谷さんが認知症だったとの証明がないとして、返還には応じなかったという。協議は、昨年8月に決裂した。
 金沢医科大学は、取材に対して「訴状が届いておらず、コメントは差し控える。訴状の内容を確認してから対応したい」と回答した。
 渋谷工業は1931年創業のボトリング機械などを手がける機械メーカー。前社長の渋谷さんは、馳浩・石川県知事の連合後援会長を務めるなど、地元財界の有力人物だった。(川辺真改)
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👀  まあ最終的にこの訴訟が、どのような結果になるかは分かりませんが・・・
心情的には、遺族側の気持ちが痛いほどわかりますね。
このブログで延々と取り上げているように、現在、理解力・判断力の衰えた高齢者をターゲットとして、虎視眈々とありとあらゆる輩が狙っています。
オレオレ詐欺のような特殊詐欺を行う犯罪者はもちろんですが・・・
高齢者の家族を悩ますのは、ありとあらゆるビジネスが手ぐすね引いてやってくることです。
リフォーム業者、健康食品、介護施設の売り込み、金融機関…etc
ついには、上記の記事のように入院している病院まで・・・
いよいよ世も末ですな!
ボケ始めた高齢者のご家族は、このような記事を他人事と思わず“気を引き締めて”いかないと同じ穴のムジナとなってしまいますよ!





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posted by 隊長 at 11:29| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする